釈迦并十大弟子

釈迦并十大弟子

釈迦如来像

木造 金泥塗 玉眼 南北朝時代 14世紀

体部は1663年(寛文3年)修復を加えていますが、十大弟子像と共に創建当時から安置されています。

十大弟子像

木造 彩色・切金 玉眼 鎌倉時代前期 13世紀

十大弟子像は古色蒼然の趣がありますが、着衣・袈裟などは全て赤・青・黄・金の彩色・切金が施されています。 老若や個性的な容貌、変化に富む姿勢を巧みに表現したこれらの像は他に例がありません。鎌倉時代前期の慶派仏師の作と考えられています。江戸時代の記録には運慶の作と伝えるが詳細は未詳です。応仁・文明の乱時に衣笠等持院に避難しましたが、この時に十大弟子の一体が行方不明になり、十数年後に栂尾の閻魔堂から発見されたとの記録があります。

鹿王院創建時、釈迦如来像が新調され、十大弟子像は他から移されて安置されたものと考えられます。京の五山をはじめ禅寺は応仁・文明の乱で悉く焼かれ、創建当時の本尊がそのまま伝わるのは稀であり貴重な存在です。