弥勒菩薩
木像 漆箔 玉眼 室町時代前期 15世紀
一説に「宝冠釈迦如来」(別名・華厳の釈迦)ではないかとも云われています。
作風から院派の仏師の作とされます。
蓮華座に宝冠と腕釧をつけ法界定印(禅定印)を結び結跏趺坐をしています。像は醍醐三宝院の弥勒と同じとされますが、元は他寺の本尊であったと考えられます。伝来は未詳です。
角張った体躯、衣の襞や衣文に見られる独特の曲線から院派の作とみられます。末広がりの形の大きい宝冠は、宋代の絵画に見られる特色あるもので、胸飾と共に当初のものです。